“勇気をくじかれた記憶”があるからなんです。
アルフレッド・アドラーは言いました。
「人は勇気をくじかれることで、行動を止めてしまう。」
この言葉を読んで、ドキッとした人は少なくないはず。
なぜあのとき動けなかったのか。
なぜ「やらなきゃ」と思いながら、止まってしまったのか。
それは、「怖さ」があったからなんです。
そしてその“怖さ”の根っこには、
かつて誰かに勇気をくじかれた“記憶”が眠っているかもしれません。
1. 「わかってるのにできない」その正体は、“怖さ”かもしれない。
- 「投稿しようと思ったのに、やめちゃいました」
- 「メッセージ書いたけど、送れませんでした」
- 「やらなきゃって思うんです。でも体が動かないんです」
こうした言葉の奥にあるのは、怠けではありません。
「否定されるかも」「失敗したら笑われるかも」そんな怖さです。
【やさしく問いかけてみてください】
- 「その“怖さ”って、いつ、誰にくじかれた記憶からきてるかもしれませんか?」
- 「何が怖くて、足が止まっているのか、自分に聞いてみたことはありますか?」
- 「もし“失敗しても大丈夫”だったら、本当は何をしたいですか?」
“やらない理由”ではなく、“怖さの正体”に光をあててあげること。
それが、また一歩を踏み出すきっかけになります。
2. やれていないのは、「やる気がない」からじゃない。
「またできなかった…」
「ダメだな、自分…」
そんなふうに、知らないうちに自分を責めていませんか?
でもアドラーは、そうじゃないと言うんです。
「その人は今、“勇気を失っている状態”にいるだけなんだよ」と。
だから必要なのは、責めることじゃない。
“もう一度、信じてあげること”。
“少しでも動こうとしている自分を、認めてあげること”。
【こんな声を、自分にかけてあげてください】
- 「今日も動けなかったけど、それでもまたやろうとしてる私、偉い」
- 「できなかったけど、やろうと思えた時点で、もう前に進んでる」
- 「止まってるけど、ゼロじゃない。ちゃんと私は、前を向いてる」
勇気を取り戻すには、まず“心のやけど”を労わってあげることからです。
3. 一歩でいい。「小さな成功体験」が勇気の灯をともす。
勇気は、「自分はできるかもしれない」と思える体験から少しずつ育っていきます。
- 完璧じゃなくていい
- 小さくてもいい
- 誰にも見られていなくてもいい
「自分で決めて、動いた」
ただそれだけで、あなたの中の火は、また少し強くなります。
【勇気を取り戻す小さなアクション】
- 下書きだけでもOK。SNSの投稿文を書いてみる
- クライアントに「またお話できてうれしいです」と一言添えてみる
- 朝、鏡に向かって「今日もやるつもりで起きた自分、エラい」と言ってみる
勇気は、一気に戻らない。
でも、小さな「できた」が、確実にあなたの芯を強くしていきます。
4. コーチとして「勇気づけ」を武器にするということ。
クライアントが動けないとき、焦らなくていいんです。
「やる気がない」のではなく、ただ勇気が少し足りていないだけ。
だからこそ、言ってあげてください。
- 「今のままでも、十分に価値があるよ」
- 「その一歩を踏み出そうとしたこと自体が、すごいことだよ」
- 「あなたが動くタイミングは、ちゃんとあなたの中にあるから大丈夫」
“できたこと”じゃなく、“やろうとしている姿”に、光をあててあげる。
それが、勇気づけの本質です。
最後に。
「人は勇気をくじかれることで、行動を止めてしまう。」
このアドラーの言葉は、
ビジネスの世界でも、日常でも、
“なぜ人は前に進めないのか”という根本を教えてくれます。
そしてこうも言えるのかもしれません。
「人は、勇気を与えられたとき、また歩き出せる」
今日の問いかけ
あなたが今、動けないでいるとしたら、
それは“勇気を失っている”だけじゃないですか?
そして、
その小さな勇気を、
どんな一歩で取り戻してみたいですか?
動けないときこそ、
あなたはただ、自分を信じる一言を待っているのかもしれません。
その言葉を、自分に、そして誰かに届けてあげてくださいね。

