アルフレッド・アドラーの言葉に、こんなものがあります。
「勇気とは、劣等感を持ちながらも行動することである。」
多くの自己啓発本が「自信を持て」と言う中で、アドラーはむしろこう言うんですね。
「劣等感があってもいいんだよ。
それでも、一歩踏み出すことこそが“勇気”なんだ」と。
この視点、わたしたちのように、自分の名前で仕事をしているマイクロ法人や個人事業主には、実はとても現実的で、大切な考え方です。
自信がついてから、なんて待っていたらいつまでも始まらない
「まだ準備が整ってないから…」
「自分には知識が足りないから…」
「もっとフォロワーが増えてから…」
そんな風に、自分を止めてしまった経験、きっと誰にでもありますよね。
でも本当に「準備が整った」なんて、どのタイミングだったんだろう?
たいていは、やりながら整っていったり、失敗しながら整えていったりしたはずです。
アドラーがこの名言で伝えたかったのは、
“完全じゃなくても進んでいい”ということ。
いやむしろ、“劣等感を感じているあなた”にこそ、進む資格があるということです。
自分の「劣等感マップ」を描いてみる
「行動したいのに動けない」
そんなときは、まず“どこに自分の劣等感があるか”を見つけてみるのがオススメです。
たとえば…
- 自分よりフォロワーが多い人を見ると投稿が止まる
→ 数字への劣等感 - コンサル型のビジネスの人を見ると、自分は専門性がない気がする
→ 知識や肩書きへの劣等感 - 価格設定がいつも遠慮がちになる
→ 自分の価値に対する劣等感
これ、ぜんぶ「行動を止める理由」ではなく、
「勇気を出すチャンスのある場所」なんです。
クライアントへの寄り添いも、“劣等感”がヒントになる
コーチングの現場でも、「やりたいのに動けない」クライアントは多いです。
そんなとき、「なぜできないの?」と聞くのではなく、
「どこに劣等感を感じていますか?」と問いかけてみる。
すると、その奥には過去の失敗体験や、比べてしまう癖、
期待されすぎた子ども時代の名残など、
その人の“物語”が静かに顔を出してくれます。
そこで大切なのは、励ますことよりも、
「そのままでも、進めるんだよ」と伝えてあげること。
アドラーが言ったように、**“勇気とは、劣等感を持ちながらも行動すること”**なんですから。
実践アイデア:怖いまま進む「5秒ルール」
ここでひとつ、すぐに試せる実践法を。
それが、**「5秒ルール」**です。
何か投稿したい、連絡を送りたい、申し込みページを公開したい、
そう思ったときに湧き上がるのが、“でも…”という内なる声。
その声が出る前に、「5秒以内に動く」と決めておくんです。
カウントダウンで言えば、
5・4・3・2・1・ポチッ。
まるでロケットを打ち上げるように、
劣等感ごと、発射するようなイメージです^^
この小さな“発射”を何度も繰り返すうちに、
「怖いけどやってみる自分」が育っていきます。
まとめ:完璧じゃない“今”の自分に勇気を出す
「勇気とは、劣等感を持ちながらも行動することである。」
このアドラーの言葉は、
「自信がないと動けない」と思っていた人にとって、
きっと新しい風を運んでくれるはずです。
マイクロ法人・個人事業主として、
“不完全なままでも行動する力”こそ、
変化が激しいこの時代に求められる資質なのかもしれません。
そして、コーチとしては、
クライアントが“怖さを抱えたままでも進んでいい”と
心から信じられるように、そっと背中を押す関わりをしていきたいですね。
今日の問い:
あなたが「行動したいのに、なぜか止まっていること」は何ですか?
そして、その奥にある劣等感とは、どんなものですか?
それでも、“今のあなた”にできる小さな一歩は、何でしょう?

